iMovieのエンドロール字幕欠けバグ
ここ最近、親戚の結婚式用の動画を作っていました。作成にはMac版のiMovieを使用していたのですが、最後の最後に酷いバグに出遭ってしまい、相当苦しめられましたので記事にしておきます。
そのバグというのは、タイトル機能の一種「エンドロール」で、貼り付けたテキストの規模が大きいと特定の部分から先が切れてしまうというもの。
力技ながら解決策もありますので、同じバグに苦しめられている方はご参考にどうぞ。
バグ概要
「バグ」と表現しちゃっていますが、文字数・行数が多い等の警告も無く、画像のように字の途中で切れてしまうこともありますので、これは開発元も想定内の「仕様」ではなく「バグ」だと判断しています。
私の仕様しているiMovieのバージョンは9.0.7(1768)で、現時点での最新版です。Google先生に聞いてみると、過去のバージョンから存在する不具合のようで、困っている人も多そう。
このバグが発生するキーが文字数なのか行数なのかは分かりません。試してみた範囲では90数行目で切れていましたが、一行当たりの文字数でも変化してくるでしょう。 *1
解決法
では早速解決法へ。
大まかに分けて4つの手順が必要です。
- エンドロールを均等に分割する
- 各クリップの背景をグリーンに変更し、書き出す
- 書き出した動画を切り貼りし、再度書き出す
- 本番の動画にグリーンスクリーンで合成する
また、iMovieのプロジェクトが3つ必要です。工程1〜2で一つ、工程3で一つ、そして本番用に一つ。それぞれプロジェクトA・B・本番と呼びます。
1.エンドロールを均等に分割する
まず、途中で切れてしまうこと自体はもう仕方が無いので、切れない範囲に調整した複数のクリップに分けてしまいます。元のプロジェクトを複製するなりしてプロジェクトAを用意して、ここで分割して下さい。
このとき、可能な限り均等に分けて下さい。例えば、トータル100行で3つに分けるなら、34
・33・33といった具合です。エンドロール全体の時間配分も考えて、クリップの継続時間も分割・調整しておきます。
エンドロールの場合、継続時間と行数の関係でスクロール速度が決まってしまいます。行数に大きな差があるとぱっと見で分かるくらい速度が変わってしまうので、出来る限り揃えましょう。 *2
2.各クリップの背景をグリーンに変更し、書き出す
分割した各クリップの背景をグリーン *3 に変更します。これは、工程3・4でグリーンスクリーン合成をするので、その下ごしらえとして必要です。
この段階で、ほぼ均等に分割されたエンドロールが出来上がっています。そのまま再生すると、1番目のクリップが流れ終わってしばらくしてから2番目が流れ出します。この状態でOKですので、プロジェクトAをファイナライズして書き出しします。
3.書き出した動画を切り貼りし、再度書き出す
一つの動画になってしまったパートをここで再分割して重ね合わせ、余分な空白を無くしてしまいます。
空っぽのプロジェクトBを新規作成し、先ほど書き出したプロジェクトAの動画ファイルを読み込んで、画面下に表示されるようにしておきます。
範囲選択で一つ目のパートを選び、左上にドラッグ。これで1パート目が1つのクリップになります。
続いて範囲選択で二つ目のパートを選択し、先ほどクリップ化した1パート目の上にドラッグします。すると挿入方法選択のポップアップが開きますので「グリーンスクリーン」を選びます。
こんな感じで、ベースとなる1パート目の上に2パート目が乗っかります。続いて3パート目を、1パート目の隣に追加します。1・3パート目の上に2パート目が重なって、間を繋ぐような形になります。
このままだと各パートが重なり合って表示されてしまうので、それぞれ開始位置の微調整を行います。
その前に、1パート目と3パート目の間に隙間を作っておきましょう。適当にタイトルクリップを放り込んで、テキストを削除し、空っぽのクリップを作ります。もちろん、背景はグリーンで。このクリップの継続時間は、2パート目の時間より若干短めに設定します。
あとは、各パートの開始位置を微調整して、エンドロールがぴったり繋がるようにします。3パート目は直接動かせないので、隙間クリップの継続時間を変更して調整します。
うまく繋がったら、プロジェクトBをファイナライズして書き出してしまいましょう。
4.本番の動画にグリーンスクリーンで合成する
わざわざ1項目設けるまでも無かったかもしれません。
あとは、本番の動画にグリーンスクリーンで合成するだけ!エンドロールの字幕がまるまる動画になっているので、%単位で速度調整出来るという、ちょっとした利点もあります。